ニュース

ファーウェイ、足元好調でも厳しい局面が間近

中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)にとって追い風の時代が間もなく終わりを迎える恐れがある。国内のスマートフォン販売が堅調だったため、1─9月売上高は前年比で24%も増加した。たが来月には米政府による制裁が復活し、その全面的な影響をこれから受けることになる。国内需要も当てにならないと判明するかもしれない。 

ファーウェイは今年5月、特別な許可がないと米企業と取引できなくなる米政府の輸出禁止対象に追加された。それでも今月16日に発表された最新の業績を見ると、事業は順調だ。1─9月売上高は6110億元(862億ドル)に達した。同社は限定的な財務データしか開示していないが、ロイターが計算したところでは第3・四半期の売上高も前年同期比27%増の1650億元と悪くない。 

ありがたいことに、ファーウェイ創業者の任正非氏は中国国内に同社製品をずっと使ってくれる消費者を抱えている。世界全体のスマホ市場が縮小しているにもかかわらず、市場調査会社カナリスによると、中国におけるファーウェイの第2・四半期のスマホ出荷台数は3700万台と、前年同期比で31%増と実に目覚ましい伸びを示した。その犠牲になったのがアップル(AAPL.O)や、OPPO(オッポ、広東欧珀移動通信)、小米科技(シャオミ)(1810.HK)などで、いずれも第2・四半期にシェアが低下した。ファーウェイは、中国のスマホ市場で現在38%のシェアを50%に引き上げることを目指している。 

こうした動きはファーウェイのライバルたちにとって悪いニュースだが、ファーウェイはかつてないほど足場が脆弱な様相だ。足元の増収は恐らく、米国の制裁発動前に登場したスマホにけん引されたのだろう。 

またファーウェイは目下、米政府から制裁を猶予されているところで、11月には猶予期限を迎える。再延長がない限り、同社は通信機器とスマホの双方にとって重要な部品やソフトウエアのツールを利用できなくなる。ファーウェイが規制当局に提出した今年上半期の報告に基づいてジェフリーズのアナリスト、エディソン・リー氏が試算したところでは、在庫は3カ月分をやや超える程度だ。 

同時に中国の景気が減速する中で消費は鈍っているだけに、ファーウェイが掲げる国内市場での野心的な戦略も達成は危うく見える。同社にとって、冬の訪れは予想より早いかもしれない。 

●背景となるニュース 

*ファーウェイが16日発表した1─9月売上高は6100億元(862億ドル)で、前年同期比24.4%増加した。この間の純利益率は8.7%だった。 

*米政府は5月、ファーウェイを輸出禁止対象に加えた。米国の安全保障や国益に反する行為に関与したとの理由だ。その結果、特別な許可を得ない限り、米企業との取引は禁止される。ファーウェイ側は、自社製品が米国の安全保障の脅威になっていないと繰り返し主張している。 

*ただファーウェイは8月、米政府から制裁発動の猶予が認められ、既存の通信ネットワーク維持や自社スマホのソフトウエア更新が可能になった。猶予期限は11月18日。 

(筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています) 

*このドキュメントにおけるニュース、取引価格、データ及びその他の情報などのコンテンツはあくまでも利用者の個人使用のみのためにロイターのコラムニストによって提供されているものであって、商用目的のために提供されているものではありません。このドキュメントの当コンテンツは、投資活動を勧誘又は誘引するものではなく、また当コンテンツを取引又は売買を行う際の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。当コンテンツは投資助言となる投資、税金、法律等のいかなる助言も提供せず、また、特定の金融の個別銘柄、金融投資あるいは金融商品に関するいかなる勧告もしません。このドキュメントの使用は、資格のある投資専門家の投資助言に取って代わるものではありません。ロイターはコンテンツの信頼性を確保するよう合理的な努力をしていますが、コラムニストによって提供されたいかなる見解又は意見は当該コラムニスト自身の見解や分析であって、ロイターの見解、分析ではありません。

天敵に襲われ驚愕、思わず片足立ちのマーモット 野生動物写真の大賞受賞前のページ

小型飛行機が墜落1人死亡 かすみがうら市次のページ

関連記事

  1. ニュース

    英語民間試験の延期要求に軸足=野党、萩生田氏辞任へ徹底追及

     立憲民主、国民民主両党など主要野党は、2020年度から始まる大学入…

  2. ニュース

    外国からの参列者はどう見た? “歴史と伝統に包まれた儀式”

     天皇陛下が即位を内外に宣言された即位礼正殿の儀。海外の人々は、どう…

  3. ニュース

    アマゾン、10─12月期業績見通しが予想下回る 株価7%安

    [24日 ロイター] - 米アマゾン・ドット・コム(AMZN.O)&…

  4. ニュース

    セブン&アイ 2022年度末までに3000人削減

    流通大手のセブン&アイ・ホールディングスは傘下の総合スーパー、イトー…

  5. ニュース

    地方銀行の65%が職員削減

     全国地方銀行協会に加盟する63の地方銀行の65%に当たる41行が、…

  6. ニュース

    パリ中心部の警察で男が警察官をナイフで襲う 4人死亡の報道

    フランスの首都パリの観光客でにぎわう中心部にある警察で男が警察官をナ…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

  1. スポーツ

    新体操、日本が種目別ボールで金 世界選手権、団体で初
  2. ニュース

    台風20号「ノグリー」発生
  3. ニュース

    生活再建、長期化の見通し=インフラ復旧難航-死者74人不明15人・台風19号
  4. エンタメ

    Matt、1周回って好きに? “Matt化”現象に見る異質キャラ定着の妙
  5. スポーツ

    【西武山川・独占手記】「胴上げのど真ん中には入れない」自ら禁忌破った苦悩
PAGE TOP