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アマゾン、10─12月期業績見通しが予想下回る 株価7%安

[24日 ロイター] – 米アマゾン・ドット・コム(AMZN.O) が24日示した年末商戦を含む第4・四半期の業績見通しは、売上高と利益がともに市場予想を下回った。競争激化や配送時間短縮に伴うコスト増加が重しとなった。 

第3・四半期決算でクラウド事業「アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)」の伸びが減速し、市場予想を下回ったこともあり、株価は引け後の時間外取引で7%下落した。 

小売大手ウォルマート(WMT.N) などとの競争が激化する中、アマゾンは有料プライム会員向けの翌日配送サービス提供を進めており、これに伴う投資が業績を圧迫している状況が鮮明となった。米中貿易摩擦が米小売業界に影響を及ぼしているとの懸念も裏付ける内容となった。 

アマゾンのブライアン・オルサブスキー最高財務責任者(CFO)は電話会見で、第4・四半期のプライム会員向け翌日配送サービスのコストは約15億ドルと、第2・四半期の8億ドルから約2倍に膨れるとの見通しを示した。同社は第2・四半期序盤に最低購入額を設定しない無料の翌日配送サービスの本格展開を開始した。 

米ユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)(UPS.N) など宅配便大手は配送時間が短いほど高い料金を取るが、これはアマゾンにおけるコスト増の一因でしかない。オルサブスキー氏は、配送料を無料にしたことが響いたと説明した。 

第4・四半期の純売上高は800億─865億ドルと予想。リフィニティブがまとめたアナリスト予想は873億7000万ドルだった。 

オルサブスキー氏は、弱い売上高見通しは、日本の消費増税に伴う駆け込み需要など、第3・四半期の売上高を押し上げた米国外の要因が若干反映されていると説明した。 

営業利益見通しは12億─29億ドル。ファクトセットがまとめたアナリスト予想は41億9000万ドルだった。 

第3・四半期の純売上高は699億8000万ドルと、前年同期の565億8000万ドルから約24%増加し、市場予想の688億1000万ドルを上回った。 

純利益は21億3000万ドル(1株当たり4.23ドル)と、前年同期の28億8000万ドル(同5.75ドル)から減少。アナリストの1株利益予想は4.62ドルだった。 

第3・四半期は配送コストの増加が加速し、46%増の96億ドルとなった。 

配送品の追跡・管理の技術を提供するシップマトリックスの創業者、サティシュ・ジンデル氏は、第4・四半期の物流コストの増加見通しは「予想通り」だと指摘。アマゾンが2005年にプライム会員向けの無料翌々日配送サービスの本格展開を開始したときも、物流コストは跳ね上がったと述べた。 

同社の第4・四半期の宅配量は第2・四半期を50─60%上回るため、コストが増えるのも当然だとした。 Amazon.com Inc1761.33AMZN.ONASDAQ-19.45(-1.09%)

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アマゾンのジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)は発表文で「顧客はプライムサービスの翌々日から翌日への移行を歓迎し、今年既に、無料翌日配送で多数の品物を注文している。大きな投資だが、顧客にとって長期的に正しい決断だ」とした。 

調査会社グローバルデータ・リテールのマネジングディレクター、ニール・サンダーズ氏は「コストが増えてもアマゾンは必ずしも動揺しないだろう」と指摘。「配送コストの増加について同社はプライムサービスへの投資で、利用者を定着させるための手段だと見なしているようだ。このような考え方の正当性はある程度、売上高実績で証明されている」とした。 

アトランティック・エクイティーズのアナリスト、ジェームズ・コードウェル氏は「(翌日配送サービスという)投資で、年末商戦を含む第4・四半期の売り上げが加速するとの期待があったが、同社のガイダンスは期待を裏切る形となった」と指摘した。 

一方、重要な稼ぎ頭の1つであるAWSの売上高は35%増の90億ドル。増収率は2四半期連続で40%を下回った。 

オルサブスキーCFOは、AWSに対する懸念を一蹴。「売り上げのサイクルの一部のペースや企業の移行ペースを予想するのは難しい。ただ、大きな成功を収めている。販売力を大いに強化している」と述べた。 

ただ一部のアナリストは、AWSの第3・四半期の営業経費が46%増の67億ドルとなったことに懸念を表明。営業利益は23億ドルだった。 

ウェドブッシュ・セキュリティーズのアナリスト、マイケル・パクター氏は「問題は支出だ」とし「AWSのインフラに多額の投資が行われている。詳細を説明せずにこうした投資を行っており、投資家はいつ再び巨額の利益が出始めるのか、自分で判断しなければならない」と述べた。 

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